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MS法人のデメリットとは?思わぬコスト高や税務否認リスクも

医療法人では対応できない様々な業務を行えるMS(メディカル・サービス)法人。特に当社には「節税」というメリットから多くのご相談が寄せられます。しかし状況次第では医院・クリニックにとってマイナスに働くこともあるので、今回はMS法人のデメリットに焦点を当てて解説いたします。

 

■MS法人とは

医療法人は医療法によって行える業務が限定されています。その際にMS(メディカル・サービス)法人を設立すれば、医療法人では対応できない様々な業務に携われるようになるのです。

たとえば、レセプト請求代行、医薬品や医療機器の仕入・管理・販売業務、人材派遣、経営指導、物販、不動産の賃貸、清掃業務の委託などです。MS法人は病院・クリニックから業務委託をする形でこれらの業務を代行できます。

 

■MS法人のデメリット

メリットが多いように見えるMS法人ですが様々なデメリットも明らかになっています。

 

1:人件費や手続きなどのコストが思わぬ負担になることがあります

MS法人の設立・維持には、設立手数料、登記費用、税務委託費用、社会保険の加入などのコストがかかります。ここでいうコストとは、契約書の作成などの事務手続きが複雑化したり、それに伴って人件費がかさんだりといったことなども含みます。

 

2:消費税率引上げなどで節税にならない場合も考えられます

MS法人を設立すると法人事業税の負担が増します。また医療機関では非課税とされる取引も消費税がかかります。つまり、病院・クリニックから、MS法人に外注費を支払う際は消費税が課税されるというわけです。今後消費税が引上げられると、節税の観点で不利になる可能性も考えられます。

 

3:薬機法などの法務をより意識する必要があります

医薬品や医療機器の仕入れ、物販などを行えることからMS法人の設立を考える方は多いようです。しかし、法人としてみなされる以上、薬機法や医療法など各種法律に気を配って経営を行わなければいけません。

 

■最大のデメリットは税務否認リスクがあること

色々なデメリットを述べてきましたが、MS法人を設立するうえで一番考えなければいけないのが税務否認です。これは、医院・クリニックとMS法人の間の取引が税務署に適正であると認められない事態です。

特に平成27年に公布された「医療法の一部を改正する法律」(平成27年法律第74号)によって「関連会社に対する一定規模以上の取引報告義務」が制定されました。

医療法人およびMS法人は毎事業年度終了後、3ヶ月以内に「関係事業者との取引の状況に関する報告書」を作成する必要が出てきました。

節税のみを意識しすぎた結果、経営実態があやふやだったり、適正な取引価格を超えていたりしているMS法人は、今後税務調査等での否認リスクが高まるのは間違いありません。

 

■MS法人のメリット

もちろんMS法人はデメリットだけではなく「税務」「経営」などにおいて様々なメリットがあります。

 

  • 税務面のメリット

MS法人を設立することで利益・所得・財産を分散して効果的な節税に繋げられます。たとえば医院とMS法人の所得を分けることで、累進課税を低く抑えることが期待できます。ほかにも、MS法人の役員に院長のご家族を任命し、役員報酬を支払うなどの節税効果も見込めます。

 

  • 経営面のメリット

医療業務とその他の業務を分けることで、経営の効率化を図ることが可能です。またMS法人を設立すると、社債発行、不動産を担保とした銀行からの融資も受けられます。その調達した資金を医療法人に貸し付けるといったように資金繰りを考える上で様々な選択肢が生まれます。

 

  • その他のメリット

最後に診療におけるメリットとして、医療法の枠外で様々な活動を行うことが挙げられます。不動産事業、医薬品の開発・販売、医療機器の仕入れなど柔軟な営利活動が可能になります。

 

■MS法人に関する相談はReRise株式会社まで

MS法人を設立・運営する際は「取引金額の根拠を明確にする」「取引においては必ず契約書を作成する」などフローを整える必要があります。そのような合理性のある運営を行っていくためには、第三者目線でのアドバイスが必要です。

ReRise株式会社は「MS法人の設立を考えているが、タイミングがわからない」「MS法人の運営手法に悩んでいる」など貴院の状況に応じて、丁寧にサポートを行います。医科歯科を中心に数々の実績を持つ税理士がコンサルタントをすることで、貴院の信頼性を高める医療経営を実現いたします。

 

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