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オンコール当番は労働基準法違反?よくあるトラブルを解説

医師の働き方改革に関し、大きな課題となっているのがオンコール当番(以下「オンコール」)です。医師・看護師ともに大きな負担となっていて、労務トラブルに繋がりやすい項目でもあります。

そこで今回はオンコールとはなにか?労働基準法との兼ね合いやどのような労務トラブルが起こりやすいのかをまとめました。

 

■オンコールとは?

患者様の容態が急変したケースに備えて、いつでも医師に連絡を取れる状態を維持している医院・クリニックがあります。できるだけ医師には医院の近くに待機してもらい、緊急呼出に応じてもらう制度をオンコールと呼びます。

オンコールは、当直勤務と異なり、事業場内では待機していません。自宅もしくはその他のプライベートな場所で使用者に管理されることなく、待機している状態を指します。

オンコールは医療機関だけではなく、最近ではシステムエンジニアの業種でも採用されています。

 

■オンコールの医療従事者への負担

オンコール当番は宿直に比べると、拘束力は弱いと言えます。しかし、拘束力が弱いからといって、負担が少ないわけではありません。緊急時に備えて、さまざまな面で日々の活動が制限されます。

たとえば、友人と遠出をするのを控えたり、病院の近くに住まなければならなかったり、飲酒をしてはいけなかったりなどです。実際に多くの医療従事者と話をするとオンコールが負担になっているケースをよく伺います。またネット上でオンコールと検索すると、「オンコール ストレス」「オンコール 無視」「オンコール 寝れない」などネガティブなワードが予測変換の候補として出てくる状況です。

 

■オンコールと労働基準法との兼ね合い

オンコールがトラブルになりやすいのは労務面においてです。例えば、自宅で待機している時間は労働時間に該当するのかといった点です。

結論から言うと、基本的にオンコールの待機時間は法的労働時間として扱われません。なぜなら判例によって、「労働時間」とは使用者の指揮命令下に置かれている時間と定義されているからです。

つまり、オンコールが労働時間として認められるためには、プライベートな場所においても、宿直並みに行動の制約を受けている必要があります。

また、平成22年7月の奈良病院事件の裁判においては、医師の宅直・オンコールは労働時間に該当しないという有名な判決が下されました。

 

■近年生じているトラブル

オンコールの待機時間は基本的に労働時間に該当しません。しかし、使用者の指揮命令下に置かれている時間と認定されれば、労働時間と認められ給与の支払い対象となります。実際に、奈良病院事件の判決においても、オンコール当番勤務は医師らの自主的取り組みと判断されたために、労働時間性を認められませんでした。オンコールが慣例ではなく、書面などに記載されている場合は労働基準法に合致する可能性があります。

また現在は医療従事者の働き方改革が注目を集めています。いくら慣例であり、宿直に比べると拘束力が弱いと言っても、オンコールは医療従事者に多大な負担をかけているのが実情です。たとえオンコールの手当を用意したとしても、現場の納得が得られなければ離職の原因に繋がりかねません。このようにオンコールは法律的に一律の解釈が難しいことから、それぞれの状況に応じて適切な対策を取る必要があります。

 

■まとめ

オンコールが労働時間に該当するのかどうかは、それぞれの業務内容や運用などによって異なります。

ただ、オンコールの内容を就業規則に記載すると、拘束力が強くなり、労働時間に認定される可能性は高くなります。また、いくら慣例とはいえ、病院側の一方的な都合で、オンコールの回数や頻度などを増やすと医療従事者の離職に繋がりかねません。法的に判断するのが難しい領域だからこそ、オンコールに関しては適切に管理をしていく必要があります。ぜひオンコールを含めた労務管理でお困りの場合は当社までご相談ください。

 

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