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医院・クリニックの面接で理想の人材を採用するための10の指針

「新規開業時に優秀な事務を採用したい」、「経験のある看護師が急遽必要になった」など、医院・クリニックを経営する上で採用活動は常に悩みの種です。求める人材像を面接で採用できるとは限らず、ミスマッチが起きると経営にも支障が生じます。そこで今回は理想の人材を採用するため、面接時に重視すべきポイントを10個まとめました。

 

1:欲しい人材像を明確にしましょう

まず重要なのは、どのような人材を採用したいのかを具体的に思い描くことです。たとえば「優秀な人材が欲しい」と一口に言っても、開業したばかりのクリニックと実績のある医院では「優秀」の定義が異なります。

具体的には、患者さんが多いので、てきぱきと仕事をできる人を見つけたいのか。それとも一人ひとりのお話をゆったり聞けるベテランスタッフが欲しいのかなどです。クリニックのコンセプトをもとに、どのような部分を補強したいのか事前にまとめておきましょう。

 

2:事前に質問シートと評価シートを作成

面接前には必ず「質問シート」と「採点表シート」を作成しましょう。質門としては「前職を退職した理由」「なぜ当クリニックを選んだのか」「どのようにキャリアを積みたいか」などが鉄板です。その上で質問に対する答え方などを数値化する指標を作っていきます。

面接する人の感覚だけで応募者を選んでいくと、どうしても偏りが出てしまいます。また、履歴書とメモだけでは「なぜその人が良かったのか?」といったことが、後から見直したときにわかりにくくなってしまうのです。

 

3:面接で聞いてはいけないNG質問を把握しましょう

学歴、収入、家族構成、生活環境などを面接時に聞くことは現在NGになっています。これは厚生労働省の「公正な採用選考の基本」で定められています。必ず一読しておきましょう。

とはいえ、ある程度は志望者の生活スタイルなどに踏み込まないと十分な採用活動はできません。そこで「キャリアについてどのように考えているか」、「子育て中のスタッフがいて、シフトが変則的になることもあるが問題ないか?」など周辺の質問で状況を整理するようにしましょう。答えにくそうにしていた場合は、根掘り葉掘り聞くのは留めておきましょう。

 

4:できれば面接は二人以上で臨みましょう

一日に何人も面接を続けると採用する側は疲弊してきます。特にクリニックを新規に開院する際などは、スタッフを複数名採用する必要があります。どうしても途中で面接した方の印象が薄れて、終わりにかけて面接した方に高評価を与えてしまうことがあるのです。実際に疲れているときに人は判断ミスを犯しやすい性質があります。

そこで、できるだけ客観的に面接を行えるよう、複数人で採用活動を行うのがおすすめです。特に院長が男性ならば、女性スタッフを採用活動のメンバーに加えることで応募者を適切に評価できる可能性が高まります。

 

5:相手に話をさせる雰囲気を作りましょう

面接相手は緊張していることがほとんどです。その際、厳しい患者さんもいるんだからと、強めの質問をしてしまう院長先生もいらっしゃいます。しかし、重要なのは普段どおりに業務を行えるかどうかです。威圧的な雰囲気を醸し出しても、採用を辞退されることばかり増えて、プラスになることはありません。できるだけ面接の雰囲気を和らげて、応募者が自分のことをきちんとしゃべる時間を確保しましょう。

 

6:健康状態を確認することはリスクがあると知る

採用者の健康状態が万全かどうかは当然気になることだと思います。しかし、既往歴、通院状況、投薬の有無などを聞くことは、プライバシーの侵害や就職差別などの観点から禁止されています。昨今の世相を考えると、非常にリスクの高い行為です。

ただ、医院・クリニックの業務上、質問をすることが必須であり、応募者の同意があれば既往歴に関しては確認できる場合もあります。判断が難しい場合は「体力や健康に自信ありますか」など抽象的な内容の質問に留めて、相手の答え方をしっかり見るようにしましょう。

 

7:「経験」を深堀りする

経験者の採用に関してですが、少しでも働けば当然ですが「経験者」と名乗れてしまいます。そのため、前職の医院・クリニックでどのような電子カルテを使ってきたのか、注射・採血はどれぐらいの回数をこなしてきたのかなどを詳しく聞くようにしましょう。

エクセルや電子カルテの習熟度など、どのようなスキルを所持していてほしいのか、それぞれの職種のスタッフから事前に意見を聞いておくのも良い試みです。

 

8:テンプレート通りの質問ばかりしない

「当クリニックのホームページ気になったところはありましたか?」「前職で苦労したことはなんですか」「ご自身の今後のキャリアについて」などは鉄板の質問です。そのため、応募者も回答をあらかじめ準備し、しっかりと対策を行っています。それでは、その方の本質は見抜けません。

そこで独自の質問を必ず用意するようにしましょう。たとえば、医院・クリニックの改善点などをヒアリングしても良いと思います。もちろん嫌なことを聞かされることもあるので、ネガティブな気分にはなりますが、貴院で働きたいと熱意のある方なら改善点も含めて的確に伝えてくれるはずです。

 

9:面接側と応募者の双方にとって重要な「最後の質問」

面接の終わりに必ず行う「最後に質問はありますか」といった問い。この質問は面接側と応募者の双方にとって重要です。なぜなら現状に不明点があれば解消するチャンスだからです。

業務内容や働き方などに誤解がある場合は、今後貴院で長く働いてもらうためにも、きちんと訂正する必要があります。一つの考えとして「何か最後に質問はありますか?」よりも「面接をしている中で不明点や気になったことはありますか?」とヒアリングするのも有効です。

 

10:面接以外の姿勢・態度をチェック

「面接の時間では本質を見抜けない」。それならば面接以外のときの応募者の様子を観察するようにしましょう。電話をした時の受け答え、メールの文面、面接の待ち時間の態度などからもさまざまな情報が読み取れます。そこまで手が回らない場合は、スタッフに協力してもらうのも一つの手です。

 

最後に

良質な人材の採用は、医療経営を成功に導くための重要な要素です。ぜひ、今回まとめた10の指針をそれぞれの医院・クリニックごとにブラッシュアップして、採用面接を行ってみてください。

また、「面接対策をするまとまった時間がない」「上記のような施策は既に試しているが良い人材が取れない」「NG質問をチェックして欲しい」などのお悩みがあれば当社までご相談ください。それぞれの医院・クリニックの状況に応じて、面接のスタイル、採用方針、教育活動までトータルで対応します。

 

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