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経営難や後継者不足?潰れるリスクの高い歯科医院の共通点を徹底解説

当社は数多くの歯科医院とビジネスパートナーの契約を結んでいます。なかには経営面にさまざまな課題が山積みになっていたために、廃業・倒産しかねない事例も数多くありました。

実際に帝国データバンクや厚生労働省の「医療施設(動態)調査・病院報告」によると、廃業になる歯科医院は徐々に増加傾向にあります。また新型コロナウイルスの流行もその傾向に拍車をかけている状況です。そこで今回の記事では潰れるリスクの高い歯科医院の特徴をまとめました。事前に対応できるポイントも多いため参考にしていただければ幸いです。

 

■歯科医院の廃業件数

まず歯科医院の年間廃業件数はどれぐらいなのでしょうか?その数を知るには、毎年厚生労働省が発表する「医療施設(動態)調査・病院報告の概況」が参考になります。

令和2(2020)年度の調査によると、令和元(2019)年10月~令和2(2020)年9月における歯科医院の新規開設数は「1,393件(再開数は172)」で、廃止が「1,714 件(休止は477)」でした。前年に行われた令和元年(2019年)の調査だと新規開設数は1,451件(再開数は70)、廃止数は1,478件(休止は156)です。つまり、令和2年度は廃止数が新規開設数を大幅に上回っています。実は近年の調査では新規開業と廃業はほぼ同数の結果となることがほとんどでした。令和2年に廃業が大きく上回っている理由は、新型コロナウイルスの影響が関係していると思われます。

 

■歯科医院の主な廃業理由は経営難や後継者不足

一言で廃業といっても、さまざまな種類に分かれています。たとえば、帝国データバンクの資料によると、2019年に廃業した歯科医院の数は15件です。これは破産や民事再生に関する数字となっています。2019年の歯科医院の廃止数が1,478件だったことからもわかる通り、破産・民事再生といった手続きは歯科医院だとあまり行われていない状況です。多くの歯科医院は、経営難によって閉院を決めたり、後継者不足で診療を続けられなくなったりして、少しずつ廃業を決断している状況だと言えます。

 

■潰れるリスクのある歯科医院の特徴

では、どのような歯科医院が潰れやすい傾向にあるのでしょうか?それぞれの医院により状況は異なるものの、特に多い特徴をまとめました。

  • 医院のコンセプトとエリアの特徴が合致しない

「予防を中心とした診療をご提供したい」「インプラントやマイクロスコープ治療で単価を上げたい」など、それぞれの歯科医院には柱となるコンセプトがあると思います。

しかし、立派なコンセプトも開業エリアの特徴と合致しなければ医院経営を順調に続けることはできません。コンセプトを貫くのか、柔軟にエリアの状況と合わせるのかは、徹底した商圏調査と競合調査が必要です。性別人口、年齢別人口、世帯年収などを定期的に調べて、医院のマーケティング戦略に組み込む必要があります。

  • 設備にお金をかけすぎている

高度な歯科治療を患者様にご提供するためには、CTやマイクロスコープ、クラスBの滅菌器などさまざまな設備が必要になります。その設備を減価償却するために、患者様に保険診療ではなく、むりやり自費治療をご提案してしまう歯科医院が数多くある状況です。だからこそ自費治療にネガティブなイメージを抱いている患者様も少なくありません。結果的に自費治療を断るだけではなく、そもそも歯科医院に来院しなくなる可能性も考えられます。設備に関しては、そもそも本当に必要なのかを分析した上で、無理なく減価償却していくための計画を立てる必要があります。

  • 広告をまったく出さない・出しすぎてしまう

どのエリアに開業するにしても、既にそのエリアには数多くの歯科医院が乱立しています。そのため、適切に広告を出さないとそもそも患者様の目に触れることはありません。どんなに技術があっても、ホームページやSNSなどを活用して広告を出さない限りは困っている患者様をサポートすることはできません。一方で広告を出しすぎることも問題です。特にウェブ上の広告費は増大しているため、闇雲に予算を積み重ねても無駄に終わることが多い状況です。広告に関してはそれぞれの商圏エリアをもとに、費用対効果を考えて運用していく必要があります。

  • スタッフの質が悪い

Google検索やGoogleマップなどで医療機関を調べると、医院でのスタッフ対応に不満を持つ声は数多く寄せられています。現在Googleマップなどで患者様からダイレクトに悪い評価を付けられると、間違いなく集患に大きな悪影響を及ぼします。歯科医院は緊急時の対応が多い分野でもあり、常に完璧な接遇を提供し続けるのは難しいかもしれません。

しかし、スタッフが適切に業務を進められているかどうかは定期的にチェックをする必要があります。アンケートの実施、コンサルタントと相談し評価制度を確立するなどスタッフが働きやすい環境を整えていきましょう。

 

■まとめ

歯科医院が潰れるリスクに関しては、事前に防げる部分も多いのが特徴です。しかし、一つ一つは大したことがなくても、放置しておくと少しずつ手がつけられない状況になってしまいます。実際に新型コロナウイルスの流行によって、窮地に陥った歯科医院も数多くありました。そのため医院経営で忙しくても、少しでも気になった部分があれば、早めに当社までご相談ください。今回は主に経営難による対策を取り上げましたが、後継者への事業承継に向けたサポートを行うことも可能です。

 

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